Matterport × iPhone 12 Pro による LiDAR Scan で、クラスメソッド日比谷オフィスの 3D モデルを生成してみた

Matterport × iPhone 12 Pro による LiDAR Scan で、クラスメソッド日比谷オフィスの 3D モデルを生成してみた

Clock Icon2024.03.08

こんにちは、CX 事業本部製造ビジネステクノロジー部の若槻です。

以前に、デジタルツインプラットフォーム Matterport のスマートフォンアプリと iPhone 12 Pro を使用した LiDAR Scan で、自宅廊下のキャプチャを試してみました。

Matterport では多地点でのキャプチャにより広範囲かつ複数フロアの 3D モデルを生成できますが、上記では自宅廊下なので空間としては広くはなく、一地点でのキャプチャのみで十分でした。

今回は、もっと広大な空間のキャプチャを試してみるべく、弊社の日比谷オフィスの一フロアを丸ごとキャプチャして、3D モデルを生成してみました。

生成した 3D モデル

いきなりですが、下記がキャプチャにより生成した 3D モデル(Matterport における「スペース」)の内部をウォークスルーしている様子となります。

なお、Matterport では 3D モデルの iframe による埋め込みも可能ですが、今回はスペースを公開設定としていないため、動画での共有となっています。

多地点でのキャプチャにより、撮影したポイント間の移動(ウォークスルー)を行うことができています。少し分かりづらいですが、白いリングがポイントを示しています。

3D モデル内の任意の場所にコメントを付けて、そのポイントの検索やジャンプが可能です。利用者がフロア内で会議室や備品を探せるようにしたい時に便利ですね。

コメントに YouTube 動画を設定すると、ウォークスルー内で再生をすることができます。社内向けなら備品などの使い方を紹介したり、外部向けなら会社紹介動画を埋め込んだりと様々な用途が考えられます。

このようにただ 3D モデルを生成するだけでなく、様々な情報を簡単に付加することができるのが Matterport の特徴です。

また今回のスキャンポイント数は 18 でした。1 地点で 30 秒から 1 分近くの撮影時間が掛かるので、ポイント数が多くなるとスキャン完了までの所要時間も多く見積もる必要があります。

キャプチャしてみて得た気付き

画面内に指が映り込む

iPhone を手で持って撮影した際に、画面内に指が映り込んでしまい、3D モデル上で若干気持ち悪ことになってしまっていました。

これについては持ち手の指が写り込まないように iPhone の持ち方を気を付けましょう。もしくは下記の Matterport 専用カメラを使用すれば、カメラから離れてリモートでの撮影が可能です。

ガラスに自身の姿が映り込む

こちらも手持ちで撮影を行う都合上仕方のないことではありますが、ガラスに撮影者の姿が映り込んでしまっていました。

撮影した時間帯が他の人の邪魔にならない夜間を選んだため、余計にガラスに映り込みやすい条件になっていたのだと思います。

撮影後のデータに対してはぼかし機能を使用できるので、撮影者の姿や顔を隠すなどの対応は可能です。

ガラスの向こう側が空間として認識されてしまう

ドールハウスビューにすると、ガラスの向こうの空間が中途半端に認識されてしまっています。

これに関しては、撮影時にできるだけカーテンやブラインドを閉めてガラスが写り込まないようにする対策のほかに、撮影後のデータで鏡や窓をマーキングしたり、3D モデルの一部をトリミングしたりする対応が可能です。

おわりに

Matterport × iPhone 12 Pro による LiDAR Scan で、クラスメソッド日比谷オフィスの 3D モデルを生成してみました。

スマートフォン一つでここまで大規模な現実世界の 3D モデルを簡単に生成できるのは驚異的ですね。画像や動画に比べて効率的に様々な情報をユーザーに伝えることができるので、Matterport のようなデジタルツインアプリケーションが国内外でもっと広く普及して、当たり前のように活用される世界になることを期待しています。

参考

以上

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